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寺宝のご紹介【西新井大師のご案内】

重要文化財

尊勝曼荼羅図

  • 尊勝曼荼羅図の写真

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尊勝曼荼羅図は、息災・増益・延命・減罪・産生・祈雨などを修するための尊勝法の本尊となる曼荼羅。善無畏(ぜんむい)訳の「尊勝佛頂瑜伽法儀軌」や不空訳の「仏頂尊勝陀羅尼儀軌」に説かれています。

「尊勝佛頂瑜伽法儀軌」は大円明中九円を置き、大日如来を中心に八大仏頂(白傘蓋仏頂・最勝仏頂・尊勝仏頂・放光仏頂・勝仏頂・広生仏頂・無辺声仏頂・発生仏頂)をめぐらせ、下辺には半月輪中の降三世明王(ごうさんぜみょうおう)と三角赤光中の不動明王を、上辺には宝蓋(ほうがい)をはさんで、両側に雲に乗る首陀会天(しゅだえてん)を配すといいます。

この図様はもっとも多く行われているもので、本図もこれによっていますが、異なるのは大日如来の印相が智拳印となっている点。尊勝曼荼羅の作例は比較的豊富であり、中でも園城寺本・高野山宝寿院本・東京護国寺本などが優品として著名です。

いずれも鎌倉時代後期頃のものですが、本図は典麗な画風からみて、制作は鎌倉時代前期に遡ると思われ、諸本中最古本と考えられることから、きわめて注目すべき作品であると言えます。

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