スマートフォンサイトへ

お坊さんがお話しする ちょっとためになるはなし(1ページ目)

こころの灯(ともしび)

 新春を寿(ことほ)ぎ、お大師様のご宝前に萬福とご隆盛をご祈願申し上げます。本年もよろしくお願い申し上げます。
 さて『献灯 献花 献香』と申しまして、仏様にお供えする主なものに灯明、お花、お香の三種があります。このうち仏様と切っても切れない一番大事なものが灯明です。お寺のご本堂に限らず、ご仏壇にも必ず灯明が灯されます。
 灯明すなわち明かりは、闇を明るく照らしだす唯一の要素であり、また仏の世界も光り輝く素晴らしい世界であると説かれています。人の心は無明煩悩の闇に覆われやすく、これを打破するには仏の光明が頼りとなります。灯明は光明となり仏の智恵となります。この灯明を心の中に灯(とも)し続けることが出来れば、迷いの世界と無縁になり、密厳浄土(悟りの世界)の住人になれるのです。
 では、どうすればこの光明を自身に備えることができるのか?それは、仏様と向き合うことで可能となります。ご仏壇やお寺の本堂において仏様と向き合い、灯明の灯(ともしび)を頂戴し、それを心に灯して下さい。そして自分自身の心の中に仏様を念じ、自分自身も仏様であると感じてください。その時あなたは、仏様に守られながら共に生きることが出来るのです。

合掌

ページ先頭へ