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寺宝のご紹介【西新井大師のご案内】

重要文化財

菊蒔絵手箱

  • 菊蒔絵手箱【やや上から】
  • 菊蒔絵手箱【やや斜めまっすぐ】

※上記画像にカーソルを合わせると、画像がズームします。

  • 蔵王権現像 表
  • 蔵王権現像 裏

梨子地に高蒔絵で満開の菊花を大きく表し、流水に岩・土坡(どは)を添えた合口造り長方形の手箱。

図柄は単なる菊図ではなく、中国の古い説話「菊慈童」にちなんだ意匠です。菊慈童は中国周代の仙童で、王の寵愛ゆえに周囲より妬みを受け流罪を科せられましたが、憐れんだ王より観世音菩薩普門品の二句の偈(げ)を与えられ、流謫先(りゅうちゃくさき)の山野で常にこれを誦じ、渓流に沿って咲く野菊の葉に二句を書き付けました。

野菊の露は不老不死の妙薬となり、童子は少年の姿のまま永らえたといいます。菊慈童は謡曲にもとり上げられ、その絵は狩野派等漢画系の好画題となり、近代では菱田春草の作が有名です。

室町時代の蒔絵は文学との結びつきが深まる傾向にありますが、本手箱のように物語性を秘めた意匠はその特徴をよく示すもので、洗練された技法とともに時代を代表する蒔絵の優品といえるでしょう。

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